5月 月例会 リーダーシップと秘書のサポートの相乗効果レポート レポート

5月の月例会では、行政・教育・文化の分野で幅広くご活躍され、現在は東京国立近代美術館の館長を務める小松弥生先生をお迎えしました。小松先生は文部省入省以来、教育委員会や文化庁、国立美術館などで数々の要職を歴任され、その豊かなご経験をもとに、秘書の役割についても示唆に富むお話をしてくださいました。
講演では、秘書は単に上司を支えるだけでなく、その行動を後押しし、提案型のパートナーとして関わることができるというお話があり、上司の意向を先読みし、物事を円滑に進める秘書の力がいかに大切かを改めて感じることができました。また、美術館で「ファンを増やす」「入場者数を伸ばす」「自己収入を高める」といった目標にチームで取り組む姿勢のお話も印象的でした。多忙な中でも力を合わせて目標を達成していく姿勢は、上司と秘書の連携にもつながるヒントがあり、大変参考になりました。さらに講演の終盤、小松先生が「締め切りに追われる中で秘書の存在は本当に大きいのです」とお話しされた言葉は私たちのモチベーションとなる心に残るメッセージとなり、忙しい上司を支え、先を見越して行動する秘書の専門性と責任の重さをあらためて認識しました。
今回の講演を通して、上司の右腕としてより良い成果を一緒に生み出すために主体的に動く姿勢の大切さを再確認するとともに、日頃お聞きすることができないような貴重な美術コレクションや、多くの方のご尽力で支えられるアートの世界の魅力も合わせてお伝えいただき、学びの多い充実した時間となりました。(月例会委員)

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日時 2025年5月16日(金)19:00~20:30
会場 日本秘書協会研修室およびオンラインでのハイブリット開催

講師プロフィール

小松 弥生 氏(独立行政法人国立美術館 東京国立近代美術館館長)

京都大学法学部卒業、放送大学大学院文化科学研究科修士課程修了。
1981年文部省入省(その間、広報室長、仙台市教育委員会教育長、文部科学省初等中等教育局幼児教育課長、文部科学省高等教育局医学教育課長、文化庁文化財部伝統文化課長、文化庁長官官房政策課長、文化庁文化部長、独立行政法人国立美術館理事、文部科学省研究振興局長など)
2016年文部科学省辞職 2017~2020年 埼玉県教育委員会教育長 
2022年独立行政法人国立美術館東京国立近代美術館館長就任(~現在)
2022年ニデック株式会社 社外取締役就任(~現在) 
ご著書 『文化遺産の保存と活用 仕組と実際』(クバプロ、2021)