3月親睦会 手作り和菓子と抹茶で一服 ~季節を感じる「練り切り」作りのひとときレポート レポート

会場となった「勝林寺」は染井霊園に隣接する静かなお寺。客殿の2階に上がると作業用のテーブルにアレンジされた何種類もの椿の花が出迎えてくれました。

はじめに小池講師から和菓子の歴史や練り切りについて説明を受けました。テーブルには講師による見本と1人分ずつの練り切り餡と道具がセットされたトレーが置かれています。見ただけでは繊細で美しい練り切りがどうやって出来上がるのか見当もつきません。
いよいよ練り切り作りの始まりです。工程ごとの説明と実演を追いながら手を動かします。作業の間は息をつめて真剣そのもの。
1つめは春色手毬。各自好みの色餡を伸ばした練り切り餡で中餡を包んで丸めます。そこに三角棒という道具で筋目を入れるとまるで糸を巻いた手毬のようなふっくらとした表情が生まれるのでした。仕上げに金箔を乗せて完成した時の感動ときたら! そこここで歓声が上がりました。
興奮冷めやらぬ中、二つめの夢見草を作ります。夢見草とは桜の花の呼び方の一種で、今回は水の流れに一片が浮かぶ花筏の趣向です。ぼかしを加えた白い練り切り餡で中餡を包んだ後、外側に桜の型押しや羊羹の花びらなどを乗せて絵のように仕上げました。
参加者それぞれにどれ一つとして同じ仕上がりのないオンリーワンの練り切りが出来上がり、写真に収めた後は、自分で点てたお抹茶と頂きました。食べてしまうのが惜しいような手間のかかった美しい練り切りは格別の味わいでした。
「練り切り」に込められた日本文化に触れ非日常の時間に浸り心が大いに潤いました。
(まとめ 親睦会チーム)

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講師プロフィール

小池 咲(こいけ さき) 和菓子講師/作家 和菓子教室immer 主宰

辻調理専門学校別科通信教育講座修了 食品衛生責任者
幼少期から練りきりの映す日本の美に魅了され、主催する教室では
美しい練り切りと、気軽に楽しめるお抹茶の魅力を伝えている。
企業勤務を経て起業し、代々木のアトリエと巣鴨勝林寺にて伝統的
な和菓子「練り切り」と抹茶の教室を開講。