最初はコロナ禍で断念し、二度目は講師の都合で会食会に変更になり、延期を繰り返してきたこの企画は、三度目の正直でやっと実現しました。当日は快晴に恵まれ、心地よい冬の日差しが差し込む個室で、ユーモアあふれるセミナーとブノワのフレンチフルコースを堪能しました。「阿吽の呼吸は無呼吸です。」長年国際線のチーフパーサーとして世界を飛び回り、多くの国の方々にお会いになってきた吉門講師は、日本人が考える以心伝心の美徳が世界では必ずしも通用するものではなく、時には何を考えているかわからないというマイナスの印象を相手に与えていると話されました。お料理が始まって実際に手と口を動かそうとすると、さあ分からないことばかり。質問が次から次へと上がり、それぞれに対してどういう形が正しいか、そしてその意味は何かを教えていただき、時に「ほぉ~」と声が上がりました。私たちが普段テレビや映画で見てそういうものだと思い込んでしていることが実は間違っていたなんてもことも。私たち秘書に向けた「スマートなエスコートの受け方」のレクチャーでは、男性の上司からは優雅にエスコートを受けることで、自分と上司の品格を立てることになると教えていただきました。「上司と部下の関係でも、人としては平等です。いかなる時にも凛としていてください。」というメッセージに感動し、目を潤ませる方もいらっしゃいました。(まとめ:親睦会委員)
詳細
講師プロフィール
吉門憲宏(よしかどけんこう)
元日本航空国際線チーフパーサー。現在はマナーズコンサルタントとして活躍中。
1969年入社、1970年の初フライト以来国際線客室乗務員として35年にわたり世界の空を飛び続け、出会った総旅客数は約120万人。2004年の定年退職後はフライトを共にした各国のVIPや世界の一流人との交流を通して得た気づきをベースに「地球人としてのマナーの基本」をテーマに全国各地で講演活動を行なっている。
著書「旅の恥はかき捨てですか? 読んでから行け!海外旅行」(講談社)